痔瘻(あな痔)

痔瘻(じろう)は男性に多い痔です。 まず肛門周囲膿瘍ができてから痔瘻へと進んでいきます。

原因と概念

痔瘻は、肛門の奥(直腸と肛門のつなぎ目)に下痢などをきっかけに細菌が入り込み、まず**肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)**という「膿(うみ)がたまる状態」を起こすことから始まります。繰り返すことで肛門の内側から外側までをつなぐ瘻管(トンネル)を生じます。これが痔瘻です。治療は手術療法です。

分類と症状

痔瘻は、瘻管の伸びる方向により分類され、それぞれに治療法が異なります。また、瘻管が1つの場合は、単純痔ろう、複数の場合は複雑痔ろうと分類されています。

肛門周囲膿瘍の分類

分類 主な症状 主な治療法
初期感染 痔瘻初期感染 直腸肛門接合部(肛門陰窩)より感染 薬による治療
膿瘍形成 膿瘍形成 細菌感染が広がり肛門周囲膿瘍となり肛門外に排膿され痔ろうとなる 薬で効果がなければ手術

痔瘻の分類

分類 主な症状 主な治療法
皮下粘膜下痔ろう 皮下粘膜下痔ろう 肛門狭窄による排便困難、排便時と排便後の持続痛 手術
筋間痔ろう 筋間痔ろう 痔ろうが括約筋の間を通る
痛み、出血の程度は様々
括約筋温存手術
高位痔ろう 高位痔ろう 痔ろうが直腸下に達する
痛み、出血の程度は様々
括約筋温存手術

治 療

痔瘻になると、膿や痛みを繰り返すようになります。放っておくとトンネルが複雑に広がったり、まれに癌化することもあります。痔瘻は自然には治らず、根本的な治療は手術が必要です。