生活習慣や薬物による治療によって十分な効果が得られない場合は、手術の適用となります。 痔の手術は「1週間ほどの入院が必要」と思われている方も少なくありません。
しかし、近年はジオン注射などの新しい治療法の併用や、レーザーメスをはじめとした手術機器の進歩により、手術は以前と比較して、より体に優しい低侵襲となっています。 その結果、入院期間は短縮され、日帰り手術も一般的になってきています。
手術の適応
薬物療法や生活習慣の改善などの保存的治療で 十分な改善が得られない場合に、手術の適用となります。 手術はいぼ痔・きれ痔・痔瘻それぞれの進行度分類に基づいて術式が決定されます。
☆重要な事は「保存的治療」よりも「手術治療」がより良い治療だと言うことではありません。進行度に応じて治療は選択されます。
手術前の検査
採血検査や必要に応じて大腸内視鏡検査、腹部CTなどの検査が行われます。また高血圧や糖尿病などの基礎疾患などがある方は、それに付随した検査が行われます。
手術の種類
痔の種類によって手術内容は異なります。 手術については以下のページをご参照ください。
術前・術後のスケジュール
入院手術の場合 5日から10日間
| 手術前日 | 入院 |
|---|---|
| 手術当日 | 手術 |
| 術後入院 | 3日から5日間 |
| 退院1週間後 | 外来再診 |
| 退院3週間後 | 外来再診 |
日帰り手術の場合
| 手術当日 | 手術 |
|---|---|
| 翌日 | 外来再診 |
| 1週間後 | 外来再診 |
| 3週間後 | 外来再診 |
| 5週間から7週間後 | 外来再診 |
※病気の状態によっては入院あるいは通院期間が延長されます。
術後の注意点
肛門手術の術後では毎日、排便することが最も重要です。肛門の機能のリハビリの意味を持ちます。
「排便しないほうが早く治る」と誤解されている方もいますが、これは逆効果です。毎日、人差し指以上の太さの便をすることが、術後の経過を良好なものとします。
食事:アルコール、香辛料など刺激の強いものは2週間控えてください。
運動:激しい運動は約2週間ほど避けてください。
☆特別に安静にする必要はありません。普段通りの生活を送ることが、術後の経過を良好にするコツです。
監修者のご紹介
監修医師 井藤 尚文
1960年、東京生まれ。
1990年代の日帰り痔手術の黎明期から現在に至るまで約30,000人を超える日帰り痔手術を行っている。現役肛門外科医。現職八王子クリニック 理事長

